【Python】コードで繋がる:プログラマのためのシリアル通信解説

シリアル通信はプログラマにとって重要なツールであり、この記事ではPythonを使用してシリアル通信を行う基本から、プログラマが知っておくべきテクニック、他のプログラミング言語との連携方法について、具体的な例を交えて詳細に解説します。

1. Pythonでのシリアル通信の基本:

Pythonを使用したシリアル通信の基本的なコードを、具体的な例を挙げて解説します。

python
import serial

# シリアルポートの設定
ser = serial.Serial('COM1', 9600)

# データの送信
ser.write(b'Hello, World!')

# データの受信
received_data = ser.readline().decode('utf-8').strip()
print(f"Received data: {received_data}")

# シリアルポートのクローズ
ser.close()

詳細説明:

  • serialライブラリを使用し、シリアルポートを設定します。
  • writeメソッドでデータを送信し、readlineメソッドで受信データを読み取ります。
  • 受信データはUTF-8でデコードし、余分な空白を取り除いて表示します。

2. リアルタイムデータの処理:

リアルタイムにシリアルデータを処理する例を通して、具体的なケースでのデータ処理の流れを解説します。

python
import serial

def process_data(data):
 # データの解析や処理を行う関数
 print(f"Received data: {data}")

# シリアルポートの設定
ser = serial.Serial('COM1', 9600)

# リアルタイムデータの処理
while True:
 if ser.in_waiting > 0:
  received_data = ser.readline().decode('utf-8').strip()
  process_data(received_data)

詳細説明:

  • process_data関数内で、受信データの解析や処理が可能です。
  • whileループを使用して、シリアルポートにデータが存在するかを確認し、データがあれば即座に処理します。

3. プログラマが知るべきシリアル通信のテクニック:

プログラマがシリアル通信を行う際に知っておくべきテクニックやベストプラクティスを、実際のケースに基づいて丁寧に解説します。

エラーハンドリングの重要性:

シリアル通信中のエラーへの対処法を具体的な例を交えて解説します。

python
import serial

def send_data(serial_port, data):
 try:
  serial_port.write(data.encode('utf-8'))
 except serial.SerialException as e:
  print(f"Error while sending data: {e}")

defreceive_data(serial_port):
 try:
  received_data = serial_port.readline().decode('utf-8').strip()
  return received_data
 except serial.SerialException as e:
  print(f"Error while receiving data: {e}")
  return None

詳細説明:

  • try-except構文を使用して、シリアル通信中に発生する可能性のあるエラーを捕捉し、適切に処理します。
  • エラーが発生した場合、エラーメッセージを表示して対処することができます。

フロー制御の実践:

フロー制御の具体的な例を通じて、データの流れを調整するテクニックを解説します。

python
import serial

def configure_flow_control(serial_port):
 serial_port.xonxoff = True # ソフトウェアフロー制御を有効にする
 serial_port.rtscts = True # ハードウェアフロー制御を有効にする

defmain():
 ser = serial.Serial('COM1', 9600)
 configure_flow_control(ser)

 # ここから通信処理を続ける

詳細説明:

  • xonxoffrtsctsを設定することで、ソフトウェアおよびハードウェアのフロー制御を有効にします。

4. シリアル通信と他のプログラミング言語:

Python以外のプログラミング言語でのシリアル通信の方法や、他の言語との連携方法について、具体的なコード例を挙げて解説します。

他言語との連携: C言語例:

C言語Pythonの連携例を示します。PythonからC言語で書かれたライブラリを呼び出し、シリアル通信を行います。

c
// serial_communication.c
#include <stdio.h>
#include <string.h>

void send_data(char* data)
{
 // データを送信するC言語の関数
 printf("Sending data from C: %s\n", data);
}

char* receive_data()
{
 // データを受信するC言語の関数
 return "Data received in C";
}

Pythonから呼び出すスクリプト:

python
import ctypes

# C言語のライブラリを読み込む
c_lib = ctypes.CDLL('./serial_communication.so')

# データの送信と受信を行う
c_lib.send_data(b'Hello from Python')
received_data = c_lib.receive_data()
print(f"Received data in Python: {received_data.decode()}")

詳細説明:

  • ctypesモジュールを使用して、PythonからC言語の関数を呼び出すことができます。
  • C言語の関数内で実際のシリアル通信が行われ、Pythonからそれを制御できます。